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2019年9月1日

三菱電機WORLD CHALLENGE CUP 2019

日本は3位で大会を終えるも、東京パラに向けて大きな収穫

3位で大会を終えた男子日本代表


車いすバスケットボール男子日本代表の国際強化試合「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019」。
来年の東京パラリンピックでは車いすバスケットボールの試合会場となる、東京・調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザを会場に、連日、手に汗握る熱戦が繰り広げられた。

大会最終日の1日、韓国との3位決定戦に臨んだ日本。
「いい形で大会を終えられるように、自分たちの目指しているバスケで勝ち切る試合をやろう」
集中力を切らすことなく、試合開始の時を迎えた。

本大会、47得点マークした香西宏昭


香西宏昭と秋田啓がテンポよくシュートを決めると、ペイントエリアに相手を入れさせない粘り強いディフェンスでゲームを組み立てていく。香西の鮮やかな3ポイントシュートで一気に9-2とリードを広げるが、その後、両チームとも思うように得点できない時間帯が訪れる。
そんな中、会場からどよめきが起きたのが、キャプテン・豊島英の正確なロングパス。ゴール下で待ち構えた秋田の手の中に、引き寄せられるようにボールが収まった。選手たちのスーパープレーに観客の応援にも一層力が入る。

両チームともオフェンスで波に乗りきれず、ひたすら耐える苦しい時間が流れた2Q。
23-20のロースコアで前半を終えた。

後半に入っても、重い空気を引きずるが、それでも、日本のディフェンスの強度が落ちることはなかった。4Q終盤で、藤本怜央が車いすの片輪を上げて打つティルティングシュートにレイアップ、ミドルシュートと多彩な3連続得点を挙げ、大会をしめくくる「まとめ」へと向かう。
最後は、古澤拓也がトップからのミドルシュートをリングに沈め50-36で韓国を下し、1年後の“本番"に向けたリハーサルの幕が下りた。

及川晋平ヘッドコーチはすべての日程を終え、「世界4位のチームを倒して、メダル獲得の明確なイメージを伝えることができたのは大きな収穫。来年の東京パラリンピックのための“リハーサル"と位置づけて大会に臨んだ中で、本番と同じこの会場で、たくさんの観客のみなさんの応援を力に換えて結果を出すというリハーサルができた」と、大会を振り返った。

日本はこのあと、11月末から開催される「アジアオセアニアチャンピオンシップ」で再び、韓国・オーストラリア・イランと顔を合わせる。
次なる戦いの舞台を前に、藤本は「アジアオセアニアチャンピオンシップを優勝で終えるのが、来年の東京パラリンピックで金メダルを獲得するための最低条件だと思っている。今大会を通して、世界レベルに日本が確実に手を伸ばしている手応えがあった。それを確実性の高い自信へとつなげるには、オーストラリアにもう一度チャレンジして勝ち、イランには圧倒して勝ちたい」と意気込みを語った。

4日間でのべ22,567人が会場を訪れ、車いすバスケットボールの迫力と魅力に酔いしれた、「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019」。
1年後の本番に向けて、車いすバスケットボール男子日本代表の挑戦と戦いの日々は続いていく。

【大会結果】
1位 イラン
2位 オーストラリア
3位 日本
4位 韓国

(文・張 理恵、撮影・峯 瑞恵)

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