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平昌2018パラ(5日目):アルペンスキー
2018年3月13日
平昌2018パラ(5日目):アルペンスキー
女子ラグビーから転向。本堂杏実の初挑戦。
今大会初出場となる女子立位の本堂杏実
平昌パラリンピック大会5日目、スーパー複合が行われ女子座位の村岡桃佳(21歳=早稲田大学)が3個目となる銅メダルを獲得した。男子座位では、回転で巻き返しを図った鈴木猛史(29歳=KYB)が一時トップに立ったが、最終的に4位入賞に終わった。
銅メダルを獲得した村岡桃佳。今大会3個目のメダル
高速系2個のメダルの時とは打って変わり「悔しい、悔しいですね」と村岡が語った。
1本目のスーパー大回転が終わった時点で、村岡はドイツのアナ・シャッフェルフーバーに続き、2位につけた。タイム差はわずかに0.32。一昨日のスーパー大回転では、シャッフェルフーバーとのタイム差は1秒34。たった2日間でタイム差を1秒も縮めたことになる。だから、
「2本目は苦手な回転だったのですが、一番上を狙っていたので。悔しいです」
「初日、滑降が終わった後、(森井)大輝さんに“まだ2段階くらいギアをあげられるはず"と言われたこともあって、今日は自分の体の軸を意識してスーパー大回転に臨みました。練習通りの滑りに。そうしたら、すごく落ち着いて滑ることができた。大輝さんのいうことは間違ってないと確信しました」
村岡の回転は、フルアタックをかけて59秒36。得意の回転で巻き返し優勝したドイツのアナ=レナ・フォースターのタイムは55秒19。とんでもない好タイムを叩き出したのだ。
「もう、アナ=レナのタイムが凄すぎて、自分の至らなさを痛感しました」
成長と課題。村岡の平昌パラリンピックは、続く。
スーパー複合で10位という成績を残した本堂杏実
一方、今大会初出場となる女子立位の本堂杏実(21歳=日本体育大学)が、スーパー複合で2本きっちり滑りきり、10位という成績を残した。
本堂は、先天的に左の手指がない。しかし、父の影響で5歳の時にラグビーを始めた。ラグビーで進学した日本体育大学でアルペンスキーの選手としてパラリンピックを目指さないか、という打診があった。日体大ではラグビー部とスキー部に籍をおき、1年中トレーニングができる環境がある。2016年のシーズンから本格的にパラアルペンスキーに取り組み、わずか2年でパラリンピックデビューを果たした。
抜群のフィジカルが武器。身長は152cmと小柄だが、フランカーで養ったパワーで、急斜面をガンガン攻めていく。滑りを見ていると、わずか2年前に競技スキーを始めたとは思えないほどのスピードだ。
「子どもの頃、家族で出かけたスキーでも、一人で直滑降してたくらい」
今大会、11日のスーパー大回転に出場。スタートハウスを勢いよく飛び出したが、先の見えない3旗門目で大きくコースアウトし失格となった。コースの途中で、本堂は子どものように泣きじゃくった。
そして、本日のスーパー複合。1本目は同じスーパー大回転である。
「またゴールできなかったらどうしようという不安がよぎりましたが、それを考えたら負けなので、やるしかない、やってやろうという気持ちでスタートしました」
慎重に、一つひとつの旗門をくぐっていく。1分46秒65というタイムでフィニッシュした。
「やっぱり嬉しかったです。タイムはすごく遅かったけれど、パラリンピックで見たかった光景を見ることができた」
1本目、2本目とも途中で転倒する選手が続出。難しいコースだったが、本堂は回転も1分08秒54のタイムでゴールした。
一昨日、大失敗したスーパー大回転で、ゴールエリアで村岡に抱きついて大粒の涙をこぼした。
「桃佳も4年前のソチパラリンピックではスーパー大回転で途中棄権したって。なんか桃佳といるだけで、とても落ち着く」
村岡のやさしさに包まれて、スーパー複合で初の結果を残した。
「大失敗したけど、今日も恐怖心はなかった。失敗を引きずっても意味がない。スピードが大好きなので、トップダウンヒラーになるために、これからも前に進みます!」
【日本人結果一覧(5日目)】※(クラス/年齢/所属)
◼座位(男子)
4位 鈴木 猛史(LW12-2/29/KYB)2分15秒67(1分28秒65/47秒02)※(スーパー大回転/回転)
13位 夏目 堅司(LW11/44/アールディエス)2分30秒93(1分32秒28/58秒65)
失格 狩野 亮(LW11/31/マルハン)(1分26秒91/失格)
途中棄権 森井 大輝(LW11/37/トヨタ自動車)
◼︎立位(男子)
12位 三澤 拓(LW2/30/SMBC日興証券)2分21秒85(1分30秒38/51秒47)
14位 小池 岳太(LW6/8-2/35/JTBコミュニケーションデザイン)2分34秒99(1分38秒64/56秒35)
◼︎座位(女子)
3位 村岡 桃佳(LW10-2/21/早稲田大学)2分30秒25(1分30秒57/59秒36)
◼︎立位(女子)
10位 本堂杏実(LW6/8-2/21/日本体育大学)2分55秒19(1分46秒65/1分8秒54)
(文・宮崎恵理、写真・竹内圭)
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