Glitters 障害者スポーツ専門ニュースメディア
2022年5月15日

2022ジャパンパラ陸上競技大会【2日目】

道下、堀越が貫禄の走り 跳躍は「チーム力」で躍進に挑む -ジャパンパラ陸上競技大会2日目-

パラリンピック連覇を見据えスピード強化に取り組んだ道下美里 | 道下、堀越が貫禄の走り 跳躍は「チーム力」で躍進に挑む -ジャパンパラ陸上競技大会2日目-
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パラリンピック連覇を見据えスピード強化に取り組んだ道下美里


World Para Athletics公認「2022ジャパンパラ陸上競技大会」は15日、前日とは打って変わって風のないコンディションの中、たけびしスタジアム京都(京都市)で2日目の競技が行われた。

トラック5000m種目にはマラソンで活躍する選手たちが数多くエントリーし貫禄の走りを見せた。
東京パラリンピック金メダリストの道下美里(三井住友海上・視覚障害T12)はスタートから勢いよく飛び出し、ニコちゃんマークのゴムで束ねた髪をリズミカルに揺らしながらガイドランナー・河口恵と息の合ったランで2位以下を大きく引き離した。
19分01秒21のタイムでゴールするとトラックに一礼、トレードマークの笑顔を見せた道下だったが、レースを振り返り「2000m辺りから気持ちの弱い部分が出てしまった」と反省の言葉を口にした。
2年後のパリパラリンピックを見据え、今シーズンはスピード強化に取り組んでいると話す道下。
「日本の陸上女子ではまだパラリンピックで連覇をした選手はいない。今、連覇を目指せるのは私にしかできないこと」と、世界女王の誇りと強い覚悟をにじませた。

T12男子5000mで自身の持つ大会新記録を塗り替えた堀越信司 | 道下、堀越が貫禄の走り 跳躍は「チーム力」で躍進に挑む -ジャパンパラ陸上競技大会2日目-
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T12男子5000mで自身の持つ大会新記録を塗り替えた堀越信司


視覚障害T12男子5000mは、堀越信司(NTT西日本)が14分55秒55の大会新記録で優勝を果たした。
東京パラリンピック・マラソンで銅メダルを獲得した堀越は、パリに向け2時間20分を切ることを絶対条件として自身に課しており、マラソンに活かせるスピードを得るためトラックの5000mでは14分台をコンスタントに出すことを重視している。
3月の記録会に続き、この日のレースで14分55秒をマークしたことで「力がついてきたという感覚がある」と手応えを感じた。
自身の持つアジアレコード14分48秒89は2012年のロンドンパラリンピックの頃に出した記録。その記録を34歳になったいま塗り替えることも視界に入ってきた。
「年齢を重ねてはいるが10年前に匹敵するトラックのスピードが戻ってきている。10年前の自分を超える力がついてきていると自信になった」
充実感をのぞかせながらも「記録にはまだまだ満足していない」と語り、10年ぶりの自己ベスト更新、さらには「上限を設けずにいけるところまで記録を伸ばしていきたい」と成長を誓った。

4m70のアジア新記録をマークした兎澤朋美 | 道下、堀越が貫禄の走り 跳躍は「チーム力」で躍進に挑む -ジャパンパラ陸上競技大会2日目-
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4m70のアジア新記録をマークした兎澤朋美


フィールド競技では、“オールジャパン"で底上げを狙う「走幅跳」に期待が高まる。
大会ごとに記録を更新し着実な成長を見せるT63(義足・機能障害)走幅跳の兎澤朋美(富士通)は、今大会でも4m70の跳躍でアジア記録を塗り替え優勝。男子はT64(義足・機能障害)の又吉康人(ゼンリンDC)が3年ぶりに自己ベストを更新し、6m37の日本新記録をマークした。

日本ジャンプ陣の明るい兆し、キーワードは「チーム力」。
その旗振り役として日本パラ陸上連盟の跳躍ブロック長を任命されたのが、鈴木徹(SMBC日興)だ。
走高跳の現役選手を継続しながら、コーチとして強化指定選手やジュニア世代の指導にあたる。
鈴木はコーチ就任について、東京パラリンピック前に打診されたと明かし、東京大会のあと「自分としても刺激がほしいと思った」と引き受けた理由を語る。
ドイツやオランダなど海外の選手たちを見て感じたのは「チーム感」。
「日本はそれぞれの選手が個々にがんばっていて矛先が統一されていない印象を受けた」という。
「みんなで応援に行ったりみんなで刺激し合いながらチーム感を出し、ジャンプチームとして全体で強くなる」。鈴木はそんなビジョンを描いている。
4月からは、従来の夏季・冬季といった合宿ではなく、月1回の練習会を関東と関西で開催する取り組みをすでに始めており、“実践力"をつけるため今月24日からは強化指定選手のスペイン遠征を予定している。

「世界で戦える力を養い、パリではたくさんメダルを獲れるような跳躍チームにしていきたい」と鈴木コーチ。
選手を兼任することで、試合を間近で見てコーチボックスに入れる「フットワーク力」を強みに、義足ジャンパーとしての経験を、選手に近い距離で伝えていく。
そしてもちろん、そこでの刺激をみずからのパフォーマンスアップにもつなげていくつもりだ。

この“チームJAPAN"で強化を図ることには、日本の第一人者である山本篤(新日本住設)も期待を寄せる。
「チームとして活動するのはすごく大切なこと。それぞれ気付くポイントがあってそれをどのように自分の中で解釈して競技につなげていくか、アドバイスを聞けたり意見を言い合えるのは大きい。お互いが高め合って、ジャパンとして跳躍チームでより盛り上げていけたらすごくいい」
今後、跳躍種目への期待と注目はますます高まりそうだ。

2日間を通して、世界新記録2、アジア新記録10、日本新記録20、大会新記録36が生まれた「2022ジャパンパラ陸上競技大会」。
来月6月11日(土)~12日(日)には神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で「日本パラ陸上競技選手権大会」が行われる。

【記録一覧】
●世界新記録
T32 女子 200m 1分22秒27 仲元ゆかり(兵庫パラ陸協)
●アジア新記録
T63 女子 走幅跳 4m70 兎澤朋美(富士通)
T20 男子 5000m 14分45秒31 十川裕次(日本知的陸連)
T20 男子 5000m 14分55秒93 中川大輔(三菱自動車工業)
T20 男子 5000m 15分06秒14 岩田悠希(one's)
T62 男子 200m 25秒78 根本周太(スタートライン)
T11 男子 800m 2分05秒68 唐澤剣也(SUBARU)
●日本新記録
T64 男子 走幅跳 6m37 又吉康十(ゼンリンDC)
F34 女子 やり投 9m39 上部美帆(兵庫パラ陸協)
T37 男子 200m 25秒91 松田將太郎(長岡AC)
F49 砲丸投 8m06 飯星かすみ(熊障陸協)

(文・張理恵)

【陸上】
 一般の陸上競技と同じく、「短距離走」「中距離走」「長距離走」「跳躍」「投てき」「マラソン」と多岐にわたった種目が行われる。
 障がいの種類や程度に応じて男女別にクラスが分かれ、タイムや高さ、距離を競う。選手たちは、「義足」「義手」「レーサー」(競技用車いす)など、それぞれの障がいに合った用具を付けて、パフォーマンスを磨いている。
 用具の進化によって、選手のパフォーマンスが上がっていることは事実だが、決して用具頼りの記録ではない。用具を使えば技術が上がるわけではなく、選手には使いこなすだけの身体能力、筋力、バランスなどが必須となる。
 視覚障がいのクラスでは、選手に伴走する「ガイドランナー」や、跳躍の際に声や拍手で方向やタイミングなどを伝える「コーラー」などといったサポーターの存在も重要となる。選手とサポーターとの信頼なくしては成り立たず、息の合ったやりとりはふだんの練習の賜物でもある。
 クラスによっては、オリンピックにも劣らないレベルの記録が出るなど、時代とともにレベルが高くなっており、毎大会トップ選手の記録更新が注目されている。多種多様な障がいの選手が一堂に会し、さまざまな工夫を凝らし、自分自身の限界に挑む姿が見られるのが、この競技の魅力でもある。
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