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2019年11月10日

ドバイ2019パラ世界陸上選手権大会

山本篤、走り幅跳びで東京パラ内定。やり投げは3選手が入賞

男子走り幅跳びで、東京パラに内定した山本篤 | 山本篤、走り幅跳びで東京パラ内定。やり投げは3選手が入賞|ドバイ2019パラ世界陸上選手権大会 | Glitters 障害者スポーツ専門ニュースメディア

男子走り幅跳びで、東京パラに内定した山本篤

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで11月7日に開幕したパラ陸上の世界選手権大会は10日に大会4日目を迎え、日本勢も続々と出場。男子走り幅跳びT63(片大腿義足)で前回リオデジャネイロ・パラリンピック銀メダルの山本篤は6メートル40で3位に入り、規定により東京パラリンピック代表に内定した。夏季大会としては4大会連続、また、2018年平昌大会で冬季大会にも出場している。

「最低限である4位以内を取れたので、やるべきことはやれた」と振り返ったが、山本より上位二人は6m90、6m84と水をあけられ、厳しい表情。山本は1本目に6m39、2本目に6m40と記録を伸ばしたが、夏に痛めた腰の影響で調整が遅れ、「3本目以降は自分のいいジャンプが全くできなかった。でも、今できるパフォーマンスはできたと思う」

東京パラの走り幅跳びが実施される8月29日に合わせて、「最高のパフォーマンスが出せるようにやっていきたい」。まずはコンディションを整え、スピード強化と踏切のフォーム改善に取り組みたいと話した。

初出場ながら自己ベストを更新し、6位入賞した高橋峻也 | 山本篤、走り幅跳びで東京パラ内定。やり投げは3選手が入賞|ドバイ2019パラ世界陸上選手権大会 | Glitters 障害者スポーツ専門ニュースメディア

初出場ながら自己ベストを更新し、6位入賞した高橋峻也

また、日本勢3名を含む全13選手が出場した男子F46(上肢障害)のやり投げ決勝では、東京パラの代表内定は逃したものの、日本の3選手がそろって8位入賞を果たし、可能性を感じさせる活躍を見せた。

日本人最高6位の高橋峻也は世界選手権初出場で自己ベストの57m20をマークした。幼い頃に患った脊髄炎の影響で右ひじが曲がらないが、元高校球児の野球センスも生かして急成長。だが、「4位以内に入れなかった悔しさが100%」と話し、「4投目で4位に入ったが、抜き返された。この冬、弱点を克服したい」とさらなる成長を口にした。

1投目に投げた55m21で7位に入った山崎晃裕も野球経験者で、前回ロンドン大会代表でもある第一人者。だが、「今季はずっと思うような投げができず、苦しいシーズンだった。2投目以降は空回り。これが今の実力」と悔しさをにじませた。「海外勢のように、後半に記録を伸ばせる力をつけたい」

4投目の53m69で8位の白砂匠庸も選手権初出場。「3投目までリズムが合わず、(予選通過の)8位内に残れる不安だったが、4投目以降からはいつもリズムをつかめた」と安堵の表情を見せたが、「今回の内容を見直し、冬季練習に取り組み、「3人一緒に切磋琢磨していきたい」と、ここまで合宿などで刺激をし合ってきた3名全員での巻き返しを誓った。

(文・星野恭子、撮影・竹内圭)

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