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2019年11月7日

ドバイ2019パラ世界陸上選手権大会

世界パラ陸上開幕。佐々木真菜が、視覚障害女子400mで、東京パラ内定第1号!

視覚障害女子400mで、東京パラに内定した佐々木真菜 | 世界パラ陸上開幕。佐々木真菜が、視覚障害女子400mで、東京パラ内定第1号!|ドバイ2019パラ世界陸上選手権大会 | Glitters 障害者スポーツ専門ニュースメディア

視覚障害女子400mで、東京パラに内定した佐々木真菜

年に1度開催されるパラ陸上の世界選手権が11月7日、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開幕した。大会には約120カ国・地域から1400選手がエントリー、日本からは44選手が参加予定だ。4位以内に入ると、東京パラリンピック出場枠が日本に与えられ、その選手が代表候補に内定される。東京パラの前哨戦ともいわれ、熱戦が期待されている。大会は15日まで行われる。

女子400mT13クラス(視覚障害・弱視)の決勝が行われ、佐々木真菜(東邦銀行)が午前の予選を組2位で突破し、決勝では58秒38の4位に入賞を果たした。この結果、日本パラ陸上競技連盟の規定により今大会での東京パラリンピック出場内定者の第1号となった。

レースは他選手のフライングによるスタートのやり直しとなったが、落ち着いて対処した佐々木は前半から積極的に飛ばし、後半も粘り切ってフィニッシュラインを駆け抜けた。

佐々木は、「メダルを目指していたので悔しい気持ちはありますが、4位という結果で内定をいただけて嬉しい気持ちでいっぱいです。今まで支えてくださった大勢の方にいい報告ができてよかったです」と喜びを語り、「スタートがうまくいかず、加速に乗りきらなかったのは今後の課題。ただラスト100mはしっかり粘れた」とレースを振り返った。

前回2017年の世界選手権、ロンドン大会では6位に終わり、「悔しさを糧に、今回はしっかり結果を残してやるという気持ちだった」と佐々木。出場が確定すれば、自身初となる東京パラリンピックに向け、「メダル獲得、そして、金メダルを目指して頑張りたい」と力を込めた。

佐々木は小学校で陸上の面白さと出会い、中高校の陸上部を経て、2016年東邦銀行入行後、本格的なトレーニングもあり、年々記録を伸ばしている。指導する同行陸上競技部の川本和久監督は、「決勝では前半飛ばしすぎた」としたが、「(内定には)ホッとした。十分な結果」と評価。成長の要因については、「日々の練習でコーチ陣といろいろ考えながら練習している点」を挙げ、「ただ走るのでなく、400mをうまくデザインすることをトレーニングできた。まだ、完全ではないが、ずいぶん成長したと思う」と目を細めた。
男子1500mT11予選で日本記録を更新し、決勝進出を決めた和田伸也とガイドの中田崇志 | 世界パラ陸上開幕。佐々木真菜が、視覚障害女子400mで、東京パラ内定第1号!|ドバイ2019パラ世界陸上選手権大会 | Glitters 障害者スポーツ専門ニュースメディア

男子1500mT11予選で日本記録を更新し、決勝進出を決めた和田伸也とガイドの中田崇志

また、T11(視覚障害・全盲)男子1500m予選では6選手が進める決勝に日本の2選手が駒を進めた。ロンドンパラリンピック銅メダルの和田伸也(長瀬産業)は4分13秒07で組2位に入って着順で、さらに唐澤剣也(群馬県社会福祉事業団)は組3位も4分18秒13のタイムで拾われた。2人は8日に行われる決勝で、東京パラ出場内定となる4位以内を目指し、力走を誓っていた。

(文・星野恭子、撮影・竹内圭)

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