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2018年12月16日

第20回ウィルチェアーラグビー日本選手権大会

Okinawa Hurricanesが3連覇を達成!

圧倒的なパワーとスピードでチームを3連覇に導いたマット・ルイス(写真右)

12月16日、「三井不動産ウィルチェアーラグビー日本選手権大会」が千葉ポートアリーナで行われた。決勝は前大会覇者のOkinawa Hurricanes(沖縄)と、初優勝を目指すFreedom(高知)が対戦。どちらが勝つかわからない手に汗握る熱戦の末に、Okinawa Hurricanesが48−47で勝利。チーム初の3連覇を達成した。

最後まで熱戦が繰り広げられた頂上決戦

まさに「日本一決定戦」にふさわしい激戦に、時折、スタンドからはどよめきが起こった。

第1ピリオドはお互いにターンオーバーからの連続トライを決められ、シーソーゲームとなった。残り11秒で14−14。最後は、Freedomの永易雄がなんとかトライを決めようとするも、Okinawa Hurricanesの執拗なディフェンスに阻まれ、あと一歩のところで得点することができず、同点のままインターバルに入った。

Okinawa Hurricanesの連続トライで始まった第2ピリオドは、中盤にFreedomがキーエリアに4人が入ってしまう守備のミスを犯したことで、Okinawa Hurricanesのリードは22−19と3点に広がった。それでもFreedomはなんとかラストトライを決め、2点差にとどめた。

第3ピリオドも互いに一歩もゆずらない激しい攻防戦を展開。特に、日本代表のエースで今年8月の世界選手権で金メダル獲得に大きく貢献した池透暢と、オーストラリア代表として2016年リオデジャネイロパラリンピックでは金メダルに輝いたマット・ルイスとのエース同士のマッチアップは見応え十分で、会場を沸かせた。

エースとしてチームを牽引した池透暢(写真左)

試合は36−33とOkinawa Hurricanesが3点リードのまま、最後の第4ピリオドに突入した。Freedomは池と、1年の期間限定で今年Freedomと合併をしたHeat(大阪)から加わった永易の2人を中心にして次々とトライを決めていった。一方のOkinawa Hurricanesはルイスが攻守にわたって迫力あるプレーを見せてチームを牽引し、得点を重ねていった。

また両チームともに、ローポインターがハイポインターを生かす巧みなテクニックを見せるシーンも数多くみられ、ハイレベルなプレーが続出。なかでも会場を盛り上げたのは、大柄のルイスに、持ち点1.0の松岡幸夫がタックルしてバックコート・バイオレーションをとったシーン。松岡も両手を挙げて、自らのファインプレーに笑顔を見せていた。

試合は、残り50秒を切ったところで47−45とOkinawa Hurricanesのリードは2点。ここでFreedomはタイムアウトをかける。そのタイムアウト明けにトライを決めて1点差としたFreedomは、ここでも好プレーを見せた。Okinawa Hurricanesのスローインの場面、ライン際のスペース取りで激しくやり合う両チームの選手たち。すると、その攻防から離れていた永易が仲里をプッシュ。これによって、仲里はスローインする選手から1m以内に近づいてはいけないというバイオレーションを取られ、Freedomのボールとなった。このチャンスにしっかりとトライを決め、47−47の同点とした。

残り時間は11秒。なんとかトライを決めようとするOkinawa Hurricanesに対し、それを死守しようとするFreedom。そんな中、Freedomの守備を抜け出した仲里がトライを狙う。すると、そこへ猛スピードで池が激しくタックルに。軍配が上がったのは、仲里だった。まさに試合終了間際にトライラインを越えた仲里。その瞬間、電光掲示板の時間は「0」を示し、Okinawa Hurricanesの3連覇が決まった。

試合後、MVPに輝いたルイスは開口一番に「信じられない!」と喜びを口にし、「MVPは愛するチームみんなでとったもの」と語った。一方の池は「もう少し早めに流れをつかみたかったが、リードをされてからなかなか取り戻せず苦しい試合となった」と反省点をあげながらも、「(初めての決勝進出で)コートに出られなかったメンバーも意識が変わると思うし、世界選手権の優勝の後に味わった今回の悔しさは僕にとっても来年への財産になる」と語った。

スピードのあるプレイで攻守に活躍した島川慎一(写真左)

また、決勝の前に行われた3位決定戦では、昨年準優勝のBLITZ (東京)とRIZE CHIBA(千葉)が対戦。「試合前のミーティングで話をした通りの展開となった」とエースの島川慎一が語るように、試合序盤から強い当たりのディフェンスで相手のミスを誘い、連続トライを奪ったBLITZ。第1ピリオドではライン際に追い込むディフェンスで相手のチャンスの芽を摘むなどして、3点をリード。さらに第2ピリオド以降もRIZE CHIBAに付け入る隙を与えずにリードをを広げ、54−45で快勝した。

【結果一覧】
1位 Okinawa Hurricanes
2位 Freedom
3位 BLITZ
4位 RIZE CHIBA
5位 AXE
6位 TOHOKU STORMERS
7位 北海道Big Dippers
8位 Fukuoka DANDELION

【個人賞】
MVP マット・ルイス(Okinawa Hurricanes)
MSP 池 透暢 (Freedom)

ベストプレイヤー
0.5 クラス 長谷川 勇基(BLITZ)
1.0 クラス 松岡 幸夫(Freedom)
1.0 クラス 今井 友明(RIZE CHIBA)
1.5 クラス 乗松 隆由(AXE)
2.0 クラス 壁谷 知茂(Freedom)
2.5 クラス 田村 学(BLITZ)
3.0 クラス 島川 慎一(BLITZ)
3.5 クラス 山口 徹朗 (RIZE CHIBA)

(文・斎藤寿子、写真・竹内圭)

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