天皇杯 第46回日本車いすバスケットボール選手権大会が5月19日に武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で開催された。出場チームは大会9連覇中の宮城MAX、昨年準優勝のNO EXCUSE、東日本予選会上位3チームであるパラ神奈川SC、埼玉ライオンズ、千葉ホークス、西日本予選会上位3チームであるワールドBBC、福岡breez、富山県WBCの全8チーム。大会初日はトーナメント1回戦、準決勝、5-6位決定戦予選が行われ、宮城MAXとNO EXCUSEが決勝に駒を進めた。
宮城MAXは、1回戦で千葉ホークスに91-34で勝利し、準決勝でワールドBBCと対戦。前半は1Q 14-14、2Q 33-31と接戦で、「はじめは苦しかった」と前半4つのファールをもらい、一度ベンチに下がった宮城MAXの土子大輔(4.0)※(障害による持ち点)。 昨年得点王を獲得し、本大会も1回戦から得点源となっている土子が抜けるのは厳しいと思われたが、佐藤裕希(4.0)などの活躍から2点リードで前半を終えた。後半戦は宮城MAXの強みである"連携"を武器にし、藤本怜央(4.5)の安定感あるシュート、土子の3Pで得点を挙げ、74-52でワールドBBCに勝利し、10連覇へ王手をかけた。「目標ではなく使命」そう語るのは宮城MAXエース藤本。今年からHCに就任した佐藤聡も「必ず優勝する」と強気の姿勢を見せた。
NO EXCUSEは1回戦で富山県WBCに64-44で勝利し、準決勝で埼玉ライオンズと対戦。1回戦は、ドイツのクラブ・ランディルでプレーをし、日本選手権前にチーム合流をした香西宏昭(3.5)と他の4人の連携がうまく取れていない場面もあったが、準決勝では前半から33-15と点差をつけ、後半もその勢いは止まることなく、59-39でゲームを終えた。香西が不在の間チームを引っ張ってきた森谷幸生(4.0)がチーム最多の20得点。「去年の決勝が終わってからこの日のことを忘れることはなくて、またリベンジする機会ができたので、ベストの結果を得られるよう頑張ります」と悲願の初優勝に向けて闘志を燃やした。
宮城MAX10連覇か、NO EXCUSE悲願の初優勝か。
車いすバスケット界の歴史を大きく動かす1戦が、5月20日14時30分から武蔵野の森総合スポーツプラザのメインコートで行われる。
=試合結果=
◯1回戦
宮城MAX 91 vs 34 千葉ホークス
パラ神奈川SC 51 vs 58 ワールドBBC
埼玉ライオンズ 63 vs 49 福岡breez
富山県BBC 44 vs 64 NO EXCUSE
◯準決勝
宮城MAX 74 vs 52 ワールドBBC
埼玉ライオンズ 39 vs 59 NO EXCUSE
◯5-6位決定戦予選
千葉ホークス 61 vs 73 パラ神奈川SC
福岡breez 71 vs 67 富山県BBC