Glitters 障害者スポーツ専門ニュースメディア
2019年12月7日

2019アジアオセアニアチャンピオンシップス

日本代表、男子はメダル逃し4位。女子は銅メダル獲得!

今大会自身最多の9得点を挙げたチーム最年少の赤石竜我 | 日本代表、男子はメダル逃し4位。女子は銅メダル獲得!|2019アジアオセアニアチャンピオンシップス | Glitters 障害者スポーツ専門ニュースメディア

今大会自身最多の9得点を挙げたチーム最年少の赤石竜我

 
12月7日、2019アジアオセアニアチャンピオンシップス(タイ・パタヤ)の最終日を迎え、日本代表は男女ともに3位決定戦に臨んだ。及川晋平HC率いる男子日本代表は、イランに55-66で敗れて、メダルを逃した。一方、岩佐義明HC率いる女子日本代表は、地元タイと対戦し、85-22で圧勝して銅メダルを獲得した。

昨年の世界選手権で4強入りし、アジアパラ競技大会では優勝してアジア王者となったイラン。その強豪に対し、日本は予選リーグで71-51と快勝してみせた。

その予選と同じく、藤本怜央、古澤拓也、鳥海連志、赤石竜我、川原凜のラインナップがスターティングメンバーに抜擢され、オールコートでのプレスディフェンスがしかれた。しかし、この日はレフリーとの相性が悪く、第1Qの前半でチームファウルが5つを数えるなど、リズムに乗り切るまでには至らなかった。

さらに第2Qのスタートは、予選と同様にハーフコート・ディフェンスで臨んだが、試合の主導権を相手に握られる前に、指揮官はプレスディフェンスへと再びシフトした。それでも流れを引き寄せることができず、22-31とかろうじて1ケタ差で試合を折り返した。

すると第3Qの終盤、奮闘を見せたのが、村上直広だ。残り4分でコートに送り込まれた村上は、わずか1分間でフリースローを含めて4本のシュートを決めてみせ、チームの追い上げに大きく貢献した。

さらに、これまでディフェンスというイメージが大きかった赤石竜我にも、第2Qに続いての得点シーンが生まれた。赤石はこの日、フリースローを含めて7本中5本のシュートを入れ、なかでもフィールドゴール成功率は5本中4本と80%を誇った。

こうした若手の活躍もあり、第3Qはイランに引き離されることなく、40-47と凌ぎ切った。

迎えた第4Q、日本は鳥海のミドルシュートが決まり、さらに相手のテクニカルファウルで得たフリースローを香西宏昭が確実に決め、43-47と4点差にまで迫った。しかし、ピックをかけ合ってうまく連動した動きで日本のプレスディフェンスを打開してきたイランは、確率よくシュートを決め、得点を積み重ねていった。一方の日本は、ボールがリングから嫌われ続け、我慢の時間帯が続いた。

それでも、日本は戦う姿勢を崩さなかった。残り時間1分、村上が3Pとミドルシュートを立て続けに決めると、最後は古澤が3Pでこの試合を締めくくった。

イランに敗れた日本は、4位という結果になった。しかし、これまでのイラン戦での敗戦と異なるのは、イランのスタイルに日本が合わせにいって高い壁に跳ね返されたのではなく、日本のバスケにイランがうまく対応してきたという点だ。20点差で日本が勝利した予選が、両チームの立場を逆転させたのだ。

9日間にわたって繰り広げられた今大会を終えて、及川HCはこう語った。

「予選でイランとオーストラリアに勝ったという事実は、東京パラリンピックに向けての大きな自信になります。ただ、確実に実力は世界トップクラスにあるけれど、そこで勝てるかどうかについては、まだムラがある。今後、安定して勝てる力を身につけていきさえすれば、パラでのメダル獲得という目標は決して手の届かないところにあるわけではないなと。そのことを確信した大会でした」

今大会で得た数多くの手応えと課題を日本に持ち帰り、チームがさらに成長する糧にするつもりだ。

チーム最多21得点を挙げたキャプテン藤井郁美 | 日本代表、男子はメダル逃し4位。女子は銅メダル獲得!|2019アジアオセアニアチャンピオンシップス | Glitters 障害者スポーツ専門ニュースメディア

チーム最多21得点を挙げたキャプテン藤井郁美

 
一方、女子日本代表は3位決定戦でタイと対戦した。格下相手にも、決して手を緩めることなく、スピーディな展開の日本らしいバスケを遂行し、第1Qから20-2と地力の差を見せつけた。

第2Q以降も攻守にわたって圧倒した日本は、63点差での圧勝という形で今大会を締めくくり、銅メダルを獲得した。

だが、この結果に誰一人納得している者はいない。中国、オーストラリアに対し、一度も白星を飾ることができなかったのは、2015年、17年のAOCと同じ結果だ。

とはいえ、中国にもオーストラリアにも、勝てる可能性は十分にあった。特に、昨年のアジアパラ競技大会では30点差にまで開いた中国との差は、今大会では8点差にまで縮まった。チーム強化がしっかりと実を結び始めている証だ。

2カ月後の2月には、国際親善試合「大阪カップ」に臨む女子日本代表。オーストラリア、イギリス、カナダが参加するこの大会で、さらに成長した姿を見せ、東京パラリンピックに向けて勢いよく2020年をスタートさせるつもりだ。

(文・斎藤 寿子、撮影・峯 瑞恵)

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