2018ITU世界パラトライアスロンシリーズ横浜大会が5月12日に山下公園周辺特設会場(山下公園スタート・フィニッシュ)で開催された。エリートパラトライアスロン部門が行われ、世界から男女70選手が出場。2017年世界パラトライアスロン選手権王者の谷真海(36/サントリー)が、女子PTS4(立位/中程度の障害)で2位と約2分差の1時間13分56秒で優勝し2連覇を果たした。女子PTWC(車椅子)に出場した土田和歌子(44/八千代工業)も1時間11分23秒の大会2連覇。
「ランはしんどかった。早くゴールが見えて欲しいと思った。でも最後の直線はみなさんが待っていてくれたから、気持ちよく走り切ることができた」と笑顔でレースを振り返った谷。連日の雨で水温などが心配されたが、当日は太陽の光が眩しく感じるほどの良い天気だった。「水温は低かったが、とても気持ちよく泳ぐことができた」と語ったスイムでは、他の選手との差を4分以上広げ、その後もペースを落とすことなくレースを終えた。
「昨年より全体的にペースアップできている。でもまだ満足はしていない。9月の選手権でも連覇を目指したい」と抱負を語った。
バイクとランで追い上げ、2連覇を達成した土田和歌子(八千代工業)
谷と同じく大会2連覇を果たした土田は、スイムで出遅れたがバイクとランで着実に順位をあげ、2位と約3分以上の差をつけ見事優勝した。「多くの応援が力になった。スイムアップ時は自分の順位はわからなかったが、無我夢中で追いかけるだけだった」と振り返り、「挑戦者として結果を残さなければならない中で、この大会で優勝できたことは良かった。課題が山積みなのでできる限りのことをしていきたい」と今後に向けて力強く語った。
「上出来だった」とレースを振り返ったのは、男子PTS5(立位/軽度の障害)で1時間2分40秒の5位となった佐藤圭一(39/エイベックスグループホールディングス)。佐藤は今年の冬に行われた平昌パラリンピックでクロスカントリーとバイアスロンにも出場し、ノンストップで本大会に望んだ。「疲れもあり、ランのリズムがうまくとれなかった。スイムに関してはいつもよりいいタイムであがれた。」と、達成感あふれる表情で語った。
※パラトライアスロンは6つのクラスに分けられる。PTWCが車椅子の利用者。PTS2、3、4、5が立位で障害の程度によりクラス分けされ、数字が小さい方が障害が重く、数字が大きい方が障害が軽い。PTVIは視覚障害のクラス。
【日本人選手の結果】
■PTWC女子 ※(所属/年齢)
1位 土田 和歌子(八千代工業/44) 1時間11分23秒
■PTS2女子
6位 秦 由加子(マーズフラッグ・稲毛インター/37) 1時間25分36秒
■PTS4女子
1位 谷 真海(サントリー/36) 1時間13分56秒
■PTVI女子
4位 円尾 敦子(アルケア・グンゼスポーツ/44) 1時間19分27秒
■PTWC男子
5位 木村 潤平(社会福祉法人ひまわり福祉会/33) 1時間3分2秒
■PTS2男子
8位 中山 賢史郎(東京ガスパイプライン/28) 1時間20分48秒
■PTS4男子
6位 宇田 秀生(滋賀県トライアスロン協会/31) 1時間5分18秒
■PTS5男子
5位 佐藤 圭一(エイベックスグループホールディングス/39) 1時間2分40秒
■PTVI男子
9位 中澤 隆(インヴェンティヴ・タカラエムシー・インターフィールド・青山トライアスロン倶楽部/38) 1時間10分32秒